【アニメ感想&レビュー】『男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!)』―その距離、友情か恋か。

アニメ

「好きだけど、“好き”じゃないんだよ……多分。」

2025年春アニメ『男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!)』は、タイトル通り“友情と恋愛の境界線”を描く、切なさと笑いが同居する青春ラブコメ。

軽快な会話劇と繊細な心の揺れを丁寧に描き、「恋愛未満」「親友以上」のモヤモヤが共感を呼ぶ、隠れた注目作です。


■ 作品情報


■ あらすじ

中学時代に“永遠の友情”を誓い合った犬塚日葵と夏目悠宇。

高校2年生になっても二人は「親友」として園芸部を続けていたが、

悠宇の初恋相手・榎本凛音の登場をきっかけに、日葵の心がざわつき始める――。

友情のままでいられるのか?

それとも、もうこの気持ちは…。


■ 登場人物

キャラクター 声優 役割・特徴
夏目悠宇 戸谷菊之介 植物を愛する園芸部男子。友情に本気で向き合う。
犬塚日葵 鈴代紗弓 陽キャで元気な親友女子。悠宇との関係に揺れる。
榎本凛音 貫井柚佳 悠宇の初恋相手。再会が物語に波紋を呼ぶ。
真木島慎司 盆子原康 悠宇と因縁のあるクラスメイト。
犬塚雲雀 水中雅章 日葵の兄。妹の恋模様を静かに見守る。
夏目咲良 金元寿子 悠宇の姉。ちゃっかりしていて世話焼き。

■ 感想&レビュー

タイトルにインパクトがある分、ギャグ路線を想像する人も多いけれど、実際はじんわりと刺さる“友情ラブコメ”

特に犬塚日葵の「気づいてしまった」側の心理描写が秀逸で、

“好きなのに、それを壊したくない”という感情がリアルすぎて、思わず見守るような気持ちになります。

悠宇のほうも、無自覚な優しさが時に残酷で、でも嫌いになれない。

そんな微妙な距離感の描写に、制作者の丁寧な視線を感じます。

園芸部という舞台もユニークで、静かな自然描写と青春のもどかしさが見事にマッチ。

ラブコメとしても青春ドラマとしても、かなり完成度高いです。


■ 印象的なポイント

  • 🌱 園芸部という静かな日常のなかで生まれる心のざわめき

  • 🧡 日葵の“あえて明るく振る舞う強がり”が切ない

  • 📚 サブキャラたちの立ち位置と空気感が絶妙で、物語に奥行きがある


■ 評価まとめ

項目 評価 コメント
ストーリー ★★★★☆ 王道+ひねりのある構成が見事
キャラクターの魅力 ★★★★★ 心の動きが丁寧に描かれていて感情移入しやすい
作画・演出 ★★★★☆ 自然と人物描写に温かみあり
声優・演技 ★★★★☆ 日葵の心情表現が特に秀逸
テンポ・ギャグ要素 ★★★☆☆ クスッと笑えるけどあくまで雰囲気重視
オリジナリティ ★★★★☆ 「友情×恋愛」を正面から描く貴重な作品
総合満足度 ★★★★☆(4.3/5) 青春の“曖昧”を丁寧に描いたラブコメの良作

■ まとめ

『男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!)』は、

ふざけたタイトルに反して、真面目で繊細な“恋の始まり”を描いた青春物語。

友情の皮をかぶった恋心、わかりやすい三角関係じゃないジリジリ感、

どれもが「こういうの、あったな…」と刺さってくる。

ラブコメというより、“ラブかもしれないコメディ”。

今のうちに観ておくべき、“タイトルで損してる良作”です。

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