「あなたは、なぜここに来たのですか?」
廃墟と化した世界に、ぽつんと建つ一軒のホテル。
時間が止まったような空間。
生き残った者たちが、理由もわからず集まってくる。
これは終末を迎えた世界で、「過去」と「罪」と向き合う人々の物語。
答えを求めて、“あの部屋”のドアを開ける時――真実は静かに牙を剥く。
■ 作品概要
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タイトル:アポカリプスホテル
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ジャンル:終末/心理サスペンス/ホラー/SF
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原作:オリジナルアニメーション作品
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制作:NAZ × スローターハウス
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放送時期:2024年秋アニメ
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話数:全12話
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公式サイト:https://apocalypse-hotel.jp(※仮)
■ あらすじ
世界が終わってしまったあと、そこに「ホテル」はあった。
主人公・レイは目を覚ますと、なぜかこのホテルにいた。
スタッフもいる。宿泊客もいる。けれど、外の世界は荒廃し、通信は絶たれ、食料も限られている。
なぜ自分はここに?
なぜ他の宿泊客たちは、過去のことを語ろうとしないのか?
少しずつ浮かび上がるのは、それぞれの“過去の罪”と“後悔”。
そしてホテルの本当の役割とは――?
■ 見どころ&レビュー
◆ ホラーと心理劇の絶妙なバランス
ジャンプスケアのような派手な恐怖ではなく、じわじわと迫る不安と緊張が特徴。
静かな会話の中に、観る側が「察してしまう」狂気が潜んでいます。
◆ 登場人物たちの“物語”が重い…でも引き込まれる
毎話フォーカスされる宿泊客たちの人生には、どこか“取り返しのつかない出来事”がある。
それを少しずつ吐き出していく描写が、重くも見応えアリ。
自分だったらどうするか――と思わず考えてしまうような問いかけが残されます。
◆ 演出が独特でクセになる
・ドアが開くたびに変わる世界
・決して鳴らない“ホテルの電話”
・夜だけ見える“地下階”
など、意味深な描写が散りばめられ、考察好きにはたまらない構成。
最終話で一気に伏線を回収していくラストも見事です。
■ 声優(主要キャスト)
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レイ:島﨑信長
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支配人・カサンドラ:坂本真綾
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整備員・ハンク:中井和哉
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元軍人の客・ニーナ:日笠陽子
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少女・ミナ:久野美咲
静かな中にも張り詰めた空気を作る演技が光ります。
■ 評価(5段階)
項目 | 評価 |
---|---|
雰囲気作り | ★★★★★ |
謎・構成 | ★★★★☆ |
キャラクター描写 | ★★★★☆ |
ホラー要素 | ★★★★☆ |
総合満足度 | ★★★★★ |
■ こんな人におすすめ!
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『シャイニング』『サイレントヒル』系の静かなホラーが好き
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考察・伏線回収にワクワクしたい
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「人間の怖さ」に興味がある
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静かな夜に1話ずつじっくり観たい人
■ 最後に
“ホテル”という閉鎖空間、終末という極限状態、人間の深い業。
『アポカリプスホテル』は、観る者の心を静かに、しかし確実に揺さぶってくる作品です。
「チェックアウトできますか?」
――その問いに、あなたは何と答えるでしょうか。
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